アーチェリーには リカーブ、コンパウンド、ベアボウ という3種類の弓があります。
リカーブ
Recurve【RC】
オリンピック種目でもあり、一般的にアーチェリーといえばリカーブを指します。
リカーブは弓道と同じように、1本の弦を指で引きます。
弓には様々なパーツが付いていますが、原始的な弓に近い構造です。
競技では、70m先の直径122cmの的を狙います。
的は大きいですが、中心の10点エリアは直径12.2cmしかありません。
70m先にあるCDを射ち抜くのと同じため正確さが要求されますが、弓に付いている様々なパーツで命中力を上げるため、練習すれば誰でも的から外さないようになります。
(初心者や年齢などにより、30mや50mなどの短い距離を射つこともあります)
インターハイがリカーブのみということもあり、高校生以下の99%はリカーブです。
ただ、2020年から小中学生の全国大会にコンパウンド部門とベアボウ部門が追加されたので、今後は選択肢が増えました。
大学生もメインはリカーブですが、インカレなどの全国大会に部門があるのでコンパウンドの割合が増えます。
社会人になるとコンパウンドの割合がもっと増えます。
コンパウンド
Compound【CP】
コンパウンドは弓の形が独特で、パーツがたくさん付いています。
リカーブとの一番の違いは、弓の上下に滑車(カム)が付いていることです。
滑車の作用によって、中間以降は弦を引けば引くほど、引きが弱くなります。
一番引きが強いところでは60ポンド(27kg)でも、引ききれば15ポンドくらいまで弱まります。
これによって少ない力でホールドできるので、狙いが安定します。
弦は指ではなく、リリーサーと呼ばれる発射装置で引きます。
狙いが定まれば、ボタンを押すだけで発射できます。
このように、コンパウンドには命中率を上げるための様々なパーツが付いています。
道具が当ててくれるため、リカーブに比べて短期間で試合に出られるようになりますので、あまり練習時間の取れない社会人におすすめです。
ただ、道具が当ててくれるとは言っても、全員が同じ構造の弓を使うため、対戦で有利になるわけではなく、ミスした人から負けていくようなシビアな競技になります。
競技では、50m先の直径80cmの的を狙います。
最高得点の10点は直径8cmです。
上級者なら半分以上は10点に当てられます。